『浸漬(しんし)性肺水腫』という病気をご存知でしょうか?
浸水性肺水腫とも呼ばれています。
ダイビング事故の多くは、この突発的に発症する『浸漬性肺水腫』が原因であると言われています。
↓のpdfをご一読の上、この記事を読み進めてください。
https://www.jshm.net/file/genatsu/alertdiver201911.pdf
高血圧症や心疾患がある方は、必ず医師に相談をして同意書にサインをもらった上で、座間味にお越しください。
同意書がない場合は、座間味にご来島されてもダイビングはできませんのでご注意ください。
高血圧症や心疾患がなくても、中高年は心肺機能が低下しており、疲れの回復も遅い事から、様々な要素が絡み合い、『浸漬性肺水腫』を発症する事があります。
いつ誰が発症してもおかしくない、と考えておく方が良いかと思います。
疲れが溜まっている、風邪っぽい、痰が絡むなど、いつもと何かが違う時は、ダイビングを止める勇気を持ってください。
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水中で息切れや息苦しさを感じた時、それは『浸漬性肺水腫』を発症しているかもしれません。
そんな時は、ガイドに体調不良である事を伝えてください。ダイビング前にするハンドシグナルの確認を思い出し、サインを出してください。
サインをもらったら、その時点でダイビングは中止にします。
ダイビングを中止する旨を他のゲストにも伝えますので、少しお待ちください。
全員に伝え終わったら、浮上を開始します。
水深が浅くなってくると余計に苦しさを感じますが、レギュレーターは外さず、落ち着いて水面まで出ましょう。
水面では海水を誤飲しないように体勢を整えて、ボートを待ってください。
状況によっては僕がボートまで曳航します。
ボートに上がったら、常備されている携帯酸素を吸って港に戻り、診療所で治療を受けます。
このような流れになりますので、これはゲストの皆さんも頭に入れておいてください。
こうした事故を起こさないために、体調の管理(前夜のお酒はほどほどにする、しっかりと睡眠を取る)、体調がいつもと違うと感じる時はダイビングをやめる選択をする事をお願いします。
ゲストの皆さんの意識が、事故を防ぐ第一歩目になります。
ご理解とご協力をよろしくお願いします。